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薬剤師研修支援システム

 6年制薬学教育実務実習と薬学教育協議会 

2019年2月
一般社団法人 薬学教育協議会 代表理事 本間 浩

 

 薬学教育協議会は、1958年(昭和33年)に、柴田承二先生(東京大学教授)により「薬学教育の充実・改善・発展」を目的に任意団体として創設され、今日で60年の歴史を持つ団体(現在は一般社団法人)です。本協議会は、実務実習と深い関わりを持ち、4年制の薬学教育における実務実習の推進と円滑な実施に、既に大きな貢献を果たしてきました。すなわち、1990年代に国内の北海道地区を始めとするさまざまな地区で、それまで軽視されがちであった実務実習の充実のための調整機関が組織され、実習の充実・推進と円滑な実施のための取組みが始められました。本協議会は、これらの動きに呼応し日本薬剤師会および日本病院薬剤師会の協力を得て、全国8つの地区組織(地区調整機構)から成る「病院・薬局実務実習中央調整機構」を1998年(平成10年)に設置しました。この中央調整機構では、当時の4年制薬学教育における実務実習のための全国的な調整と協議が行われ、全国で足並みの揃った実習が行われる体制が整えられました。

 2006年(平成18年)から開始された6年制薬学教育においては、より長期間となった実務実習(薬局実習、病院実習をそれぞれ11週ずつ行う)の円滑な実施、実習内容の充実と質の向上のため、本協議会は調整機構を通して活動を続けています。すなわち、各地区調整機構では、地区の薬科大学・薬学部、薬剤師会と病院薬剤師会とが互いに協力・連携して、実務実習に関するデータベースの整備、実習施設の認定と実習生の公正な割振り、実務実習指導薬剤師養成ワークショップの企画と開催や実習後のアンケート調査に基づく点検評価などの活動が行われています。中央調整機構委員会では各地区調整機構の代表、日本薬剤師会および日本病院薬剤師会の代表、文部科学省と厚生労働省からの関係者が集まり、実務実習について全国的な協議と調整が行われるとともに、改善や問題解決のための情報交換や意見の集約が行われています。

 2019年2月からは、6年制薬学教育改訂モデル・コアカリキュラムに基づく新しい実務実習が開始されます。そこでは、これまで以上に大学、薬局と病院との密接な連携が求められ、薬局から病院の順番で連続して実習が行われること、代表的な8つの疾患について広く学ぶ内容になっていること、新しい評価方法が導入されることなど、さまざまな改訂が加えられています。本協議会(調整機構)とともに、日本薬剤師会および日本病院薬剤師会や文部科学省、厚生労働省、日本薬学会、全国薬科大学・薬学部からのご支援の下に準備が順調に進められています。本誌読者の皆様方には、新しい薬学教育実務実習の円滑な実施にご支援とご協力を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。