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薬剤師研修支援システム

漢方薬・生薬認定薬剤師研修会

2014年9月
一般社団法人日本生薬学会   
会長 木内文之

 

 平成12年に日本薬剤師研修センターと日本生薬学会が共同で漢方薬・生薬認定薬剤師制度を開始してから15年目に入りました。昨年度までの受講者は延べ7267名,そのうち5035名が試問に合格し4538名が認定を受けています。この研修会は,10日間の座学研修と薬用植物園実習から構成されており,漢方医による漢方の解説から漢方薬の薬理や生薬関連の新しい研究,更に日本薬局方の生薬関連の改正に関するアップデートまで,「漢方薬・生薬認定薬剤師」の名にふさわしい充実した内容になっています。

 総ての医学部で漢方の講義が取り入れられるようになってからの時間の経過とともに,多くの医師が漢方薬を使うようになってきており,病院や薬局で薬剤師が漢方薬と関わる機会は着実に増えてきています。また,一般用医薬品の中には,ナイシトールやコッコアポのように漢方薬であることを意識させないネーミングで消費者にアピールする製品も出てきており,OTC医薬品としての漢方薬も広がりを見せています。一方,薬学部に於ける漢方教育も変わろうとしています。昨年,改訂薬学教育モデル・コアカリキュラム(平成25年度改訂版)が公表されましたが,改訂コアカリではこれまで薬学専門教育の化学系薬学に入っていた漢方が医療薬学に移され,薬理・病態・薬物治療の中に組み込まれました。これによって薬学部に於ける今後の漢方教育は,より臨床現場を意識した薬物治療の一分野としての教育に重点が置かれるようになるものと思われます。

 漢方薬・生薬認定薬剤師の認定は更新制で,研修内容も定期的に見直しを行っていますが,上述のような状況の変化への対応も含め,来年度は教科書の改訂を伴う研修内容の大幅な見直しを行う予定です。漢方薬は,複数の生薬の組み合わせから成り,非常に多くの成分を含んでいることから,その適正な使用に於いては,薬の専門家としての薬剤師が果たすべき役割が非常に大きいと思います。病院・薬局等の医療の現場で働く薬剤師の皆さんの自己研鑽の場として,日本薬剤師研修センターの漢方薬・生薬認定薬剤師研修会を活用して頂ければ幸いです。