2003年9月
薬局・病院薬剤師指導者研修会
専務理事 平井 俊樹
 日本薬剤師会、日本病院薬剤師会、日本薬剤師研修センターの3者共催となっている「薬局・病院薬剤師指導者研修会」が去る6月28日29日開催され「患者本位の医療を目指して」という全体テーマのもとで特別講演と活発なグループ討論が行われました。各県からの推薦者のほか大学関係者19名、認定薬剤師個人の参加5名を含め参加者総数は175名でした。これから各支部等において伝達研修会が開催されると思いますが、討論での熱気が十分に伝えられることを期待しています。

 さて、薬剤師で「指導者」と言えば、ついこの間までは「分業の指導者」のことを意味していたと思います。今では「指導者」と言うと卒前実務実習施設における指導者が一番話題になっていると思います。その議論の中で、教育の経験がある薬剤師は非常に少ないので、今後必要とされる実務実習の指導薬剤師が不足していると言われています。しかし、教育技術というものは大勢の生徒を相手に講義する時には重要なものですが、調剤や臨床の実務教育では教育技術ばかりでなく、日常の仕事の中で若い人が見習うべき高度なスキルとマインドを持っていることが大切だと思います。

薬局・病院薬剤師指導者研修会
    (6月28日29日開催)

 指導者はどこの世界でも必要なものです。大学の先生も一流の研究者であると同時に研究の指導者であり一流の教育者であることが求められています。スポーツの世界では一流の選手が名監督になることもありますが、現役での実績が偉大でも監督としては成功していない方もいますし、現役の成績はそれほどでなくても名コーチになった人もいます。

 薬剤師の場合には、実務を引退して指導専門の職業につくわけではなく、マニュアルに書いてない事態に遭遇しても、正しい薬学的評価が出来るだけの学識と経験の持ち主であることが必要です。

 今回の指導者研修会は、実務実習の指導者というより薬剤師”業”全般にわたる「技」と「魂」の持ち主としての指導者をめざしたものです。もちろん、後輩を指導教育することで教える方にも学ぶものがあり、教えることで一人前の指導者になっていくのかも知れません。来年の病院・薬局指導者研修会は6月26日(土)27日(日)に開催予定です。認定薬剤師の方であれば個人での参加を受け付けています。一度参加されてみてはいかがですか、あなたも”指導者”になれる筈です。