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薬剤師研修支援システム

6年制薬学部卒業生の活躍に期待して

2011年9月
社会保険診療報酬支払基金審議役
(前文部科学省高等教育局医学教育課長)
新木一弘

 

 平成18年4月に入学した新薬学教育制度の一期生が来春卒業することとなりました。新たな制度では、医学や歯学の教育と同様に実務実習に入る前に薬学共用試験(CBT、OSCE)を受験すること、病院及び薬局において現場の認定実務実習指導薬剤師の下でコア・カリキュラムに沿った実務実習が半年間にわたって行われるなど、これまでの薬学教育にはなかったカリキュラムが導入されました。最終学年となった6年生は、現在、アドバンスト実習や卒業研究に励んでおり、来年の4月には新しい国家試験を経た新たな薬剤師が誕生することになっています。

 

 新制度で学んだ一期生の学生そしてその教育を担当された先生方にとっては、すべてのことが初めてであり、試行錯誤を重ねながらの道のりであったことでしょう。

 

 ここに改めて大学関係者、そして認定実務実習指導薬剤師等の関係の皆様方の御尽力にお礼を申し上げたいと思います。

 

 既に一期生の学生の就職活動も始まり、学生たちは6年制の教育を受けた学生であることをアピールしつつ頑張っていると伺っております。さらに6年制学部を基礎とする新たな4年制の博士課程においては、臨床的課題を対象とする研究領域を中心とした高度な専門性や優れた研究能力を有する薬剤師等の養成に重点をおいた教育研究が行われることになっており、現在多くの大学で準備されております。一期生の卒業後の準備も着々と進んでいるところです。

 

 さて、本年3月11日に発生した東日本大震災の被災地では薬剤師の活躍が脚光を浴びました。薬剤師はもともと病院や薬局に限らず、在宅医療、製薬企業や官公庁、学校など様々な場面で活躍してきておりますが、医療スタッフによるチーム医療も推進される中で、薬剤師の役割は拡大してきております。

 

 新たな教育制度の下、輩出される薬剤師がどのように変わったのかという評価は、まだ先になるかもしれません。しかしながら、現場の皆様方におかれてはこの点についてご注目いただき、社会へのアピールをお願いできればと思います。

 

 6年制で学んだ学生が、大学での教育を終えてからも日本薬剤師研修センター等で自己研さんに励みつつ、臨床現場等でご活躍いただくことを大いに期待しております。